2018年は虹のコンキスタドール(以下、虹コン)にとって、忘れられない一年であったに違いありません。
というのも、センターを務めていた奥村野乃花さんの卒業、そして的場華鈴さんの新リーダー就任という、グループにとって大きな転換期を迎えた年だったからです。
2017年9月、奥村さんがライブ中に突然「2018年1月に卒業します」と発表しました。
あの瞬間、会場の空気が一変したことを、今でもはっきりと覚えています。
推しの卒業に涙を流すファンの方々、戸惑いに包まれたざわめき——。
そしてその後方では、でんぱ組.incも手がけていらっしゃるプロデューサーが、静かにステージを見つめていました。おそらく、誰よりも心を痛めていたのは、そのプロデューサーだったのかもしれません。
卒業、でんぱ組との兼任、そして新リーダーの誕生
2017年末には、今度は虹コンの主要メンバーである根本凪さんが、でんぱ組.incと虹コンを兼任することが発表されました。このニュースでファンの間に衝撃が走りました。
「でんぱ組は強化されるけれど、虹コンはどうなってしまうの?」と、困惑の声も少なからず聞かれました。
しかし、私はその中に希望の光を感じることができたのです。
なぜなら、虹コンのリーダーに、的場華鈴さんが抜擢されたからです。
中学2年生だった2015年3月、対バンライブで敗れてしまった後、ファンに向けた謝罪をTwitter上で行った的場さん。
エネルギーの塊のような存在で、少しやりすぎてしまうほどまっすぐで、真剣な姿が印象的でした。
その彼女が高校2年生となり、虹コンのリーダーに就任した瞬間——
私は心の中で叫びました。
「やっと、このときが来た!!!」と。
彼女がリーダーであれば、これまで目立つことの少なかったメンバーにも、しっかりとスポットライトが当たるに違いない——
そんな明るい未来が自然と見えていたのです。
サンシャイン噴水広場で感じた“何かの始まり”
2018年、新体制となった虹コンが最初に印象を残したのが、池袋サンシャインシティ噴水広場でのライブでした。
この噴水広場では、ライブステージの後ろで、楽曲に合わせて噴水が跳ね上がる演出がなされます。
このステージ上で、これまで控えめだなと感じたメンバーたちは、緊張しながらも全力でパフォーマンスを披露していたのです。
私はその様子を見守っていましたが、ステージから強い熱量を感じました。
ちなみに噴水広場のライブでは、複数のアイドルグループが出演しますが、虹コンは出演当初、真ん中ほどの順番で登場することが多かったです。
しかし、繰り返し出演を重ねる中で、ついに虹コンはトリを務めるまでになりました。
さらに、虹コンはサンシャイン噴水広場のスタッフ受けも良く、初めてトリを務めた際には、「噴水の演出を特別仕様にしてもらった(いつもより高く上げてもらった)」とのことでした!
的場リーダーを中心に、虹コンの雰囲気は着実に変わり始めていたのです。
TIF2018——虹コンが一体になった夏
2018年の夏、虹コンは例年どおりTIF(Tokyo Idol Festival)への出演が決定しました。
しかし、そこには悔しさもありました。
メジャーデビューして2年目でありながら、メインステージである「HOT STAGE」への出演が叶わなかったのです。
これは、メンバーにとっても、ファンにとっても大きな悔しさとなりました。
そこで、虹コンは一つの作戦を立てました。
それが「TIFに出演する3つのステージすべてで入場規制をかけるぞ作戦」です。
でんぱ組兼任の根本さんは、虹コンの出演するステージをSNSでしっかりと告知し、「絶対に来てください!」と熱意を込めて呼びかけました。
虹コンをHOT STAGEに選ばなかったTIFを後悔させてやる——
そんな熱い気持ちを胸に、虹コンのメンバーたちは次々と告知ツイートを重ねていきました。
そしてTIFの現場にいた私はといえば、虹コンの最後のステージとなるSKY STAGEで全力を出し切る覚悟を決めました。
SKY STAGEはフジテレビ湾岸スタジオの屋上にあり、虹コンの出演時間は真夏の15時。
私は炎天下の中、1時間前から汗だくになりながら待ち続けました(オタクは頑張るのです!)。
体力は限界寸前でしたが、それでもこのステージにすべてをぶつけたかったのです。
普段は虹コンTシャツを着用しない私も、この日ばかりは“2”の数字が大きくプリントされた虹コンTシャツを身に着けて臨みました。
ライブが始まると、SKY STAGEは完全に虹コンとファンの一体感に包まれました。
声が枯れるまで、私はコールを叫び続けました。
ライブ終了後に漂っていた、「やり切った」というあの空気。
決して忘れることはできません。
TIF2018で虹コンの3つのステージすべてに入場規制がかかったかどうかは定かではありません。
ですが、あの夏、虹コンとファンのベクトルが初めてひとつになったような気がしたのです。
アットジャムEXPOと虹コンの躍進――リーダーシップと挑戦の夏
夏のアイドルフェスといえば、TIFと並んで外せないのが「@JAM EXPO(アットジャムEXPO)」です。TIFが東京・お台場を舞台に複数の野外/屋内ステージを展開するのに対し、アットジャムEXPOは神奈川・横浜アリーナという屋内会場で、約6つのステージが設置される大型フェス。
その中でも特に注目を集めるのが、アットジャムEXPOのメインステージである「ストロベリーステージ」。TIFにおける「HOT STAGE」に相当し、ストロベリーステージに出演すること自体がグループにとって一つの“到達点”となる舞台です。
2018年、虹コンはついにこのストロベリーステージに初登場を果たしました。
当時、グループ内ででんぱ組.incと兼任していた根本凪さんが、アットジャムEXPOの公式ユニット「アットジャムオールスターズ」のメンバーにも選ばれたことから、虹コンの注目も急上昇。根本さんは、虹コン・でんぱ組・アットジャムオールスターズという3つの立場で、ストロベリーステージに立ったのです。
一人のメンバーが、これほど多くの期待を背負ってステージに立つ――その光景は、虹コンの“存在感”がいよいよ本格的にアイドルシーンに認識され始めた瞬間だったように思います。
リーダーとは何か?――虹コン新リーダーの問いかけ
夏も終わるころ、的場さんが新リーダーに就任してから8か月が経とうとしていました。フェスやイベントでぎっしり詰まっていたスケジュールが少し緩和し始め、自らの“リーダーとしての在り方”に思いを巡らす時間が増えていたようです。
ブログには、こんな問いかけが綴られていました。
「リーダーって何をする人なんですか?」
率直でありながら、とても本質的なこの問いに対して、ファンからは「メンバーをまとめる」「悩みを聞く」「チームを統率する」「前に立つ存在」といったコメントが多数寄せられました。
でも、私は思うのです。アイドルグループの“リーダー”とは、必ずしも会社の“管理職”のような存在である必要はない、と。
虹コンのように、個性豊かなメンバーたちが集まるグループに必要なのは、ルールで縛るリーダーではなく、“進むべき方向を照らす光”のような存在。
わちゃわちゃした個性たちが乗った船が、どんな荒波にも、どんな嵐にも向かっていけるように。進むべき方向を示し続ける、そんな“旗印”のような存在こそが、虹コンにとってのリーダーなのだと思いましたし、ブログのコメントにもそのように書きました。
試行錯誤の連続――企画に挑戦する虹コン
秋になると、虹コンはさらに“攻めの姿勢”を見せていきます。CDのリリースイベント(リリイベ)では、ただCDを売るためのライブをするだけではなく、メンバー発案のユニークな企画が次々と実施されていきました。
ファンの似顔絵を描く企画、私服での登場、さらにはファンと一緒に踊る企画まで。ときには、ランドセルを背負ってでライブをするという「どういう発想!?」と思わず笑ってしまうようなライブもありました。
ある私服企画の日、あまりにも虹コンメンバーがオシャレすぎる格好で登場したため、プロデューサーからはこんなツッコミも。
「普段そんな私服着るわけないだろ!」
こうした試みの多くは、運営主導ではなく、メンバー自身が考え出したもの。ファンの反応を間近に感じながら、「次はどうする?」「どんな“かわいい”がウケる?」と試行錯誤を重ねる姿は、「毎日が文化祭」のコンセプトそのもの。
自分たちの「好き」や「楽しい」を信じて表現し続けることで、虹コンのリリイベにはどんどん人が集まり、いつの間にか自分たちの力でファンを楽しませられる存在となっていったのです。
まとめ|2018年、虹コンの“第二章”が始まった
2018年――それは、虹のコンキスタドールにとってまさに“転機”の年でした。
センターの卒業。でんぱ組との兼任メンバーの誕生。そして、新リーダーの誕生。
2018年は虹コンにとって大変な年だったはずです。けれど、私はあのとき、確かに感じていました。
「この新体制は、絶対にイケる!!」
的場華鈴さんという新たなリーダーを中心に、虹コンは新たな物語を静かに、しかし力強く歩み始めていました。
そして私は、その“はじまりの瞬間”に立ち会えて良かったと思っています。

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